自動車点検整備推進協議会

自動車点検整備推進運動

自動車点検整備推進運動 実施要領

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第1 目的

自動車は、国民の生活や経済の発展に必要不可欠なものであり、その役割はますます重要なものとなっている。

一方、昨年の交通事故による死者数は2,839人、負傷者数は約37万人と年々減少しているものの、依然として多くの方が被害に遭われている厳しい状況が続いている。

このような状況の中、大型トラックでは、重大事故につながりかねない車輪脱落事故が多発し深刻な状況となっており、バスについては、車齢の高い車両も数多く使用されているという現実の中で、火災事故も目立ってきていることをはじめ、車体フレーム腐食による事故などの自動車の不具合による事故が発生しているところである。

また、今や国産メーカーの製造する乗用車の約9割に衝突被害軽減ブレーキが搭載されるなど、先進安全技術を搭載した自動車が急増している。これらの自動車には、カメラ、センサーなど数多くの電子装置が搭載されているが、使用中の故障や不具合が発生し、予期せぬ事故やトラブルにつながった事例があることに留意する必要がある。

これらを踏まえ、車両の安全確保のためには予防的な点検・整備を確実に行うことが、ますます重要となる。

また、環境面においても、排出ガスによる大気汚染や地球温暖化問題への対応が重要である。

本来、自動車ユーザーには、自動車の不具合による事故の防止や環境保全を図ることを目的として、自動車の点検・整備の実施が義務付けられているが、そのことが自動車ユーザーに十分理解されておらず、その実施状況は乗用車で6割程度に留まるなど、決して十分な状況とは言えない。

また、大型車については、使用状況の過酷さ及び事故時の影響の大きさ等に鑑みれば、車両火災事故、車輪脱落事故及び車体フレーム腐食による事故を防止するための重点的な点検の実施等の取り組みも必要である。

以上のことから、「不正改造車を排除する運動」など他の運動等との連携を図った相乗効果をねらいつつ、自動車関係団体等の協力を得て、「自動車点検整備推進運動」を全国的に展開することにより、自動車ユーザーに点検・整備の必要性や重要性を理解してもらうとともに、大型車ユーザーにあっては、車両火災の発生部位となっている燃料装置や電気配線等の装置、ホイールの取付け状態、車体フレームの腐食状態等について、より確実な点検・整備の実施を求めることとする。


第2 実施機関

国土交通省、自動車関係31団体で構成する「自動車点検整備推進協議会」(以下「協議会」という。)及び自動車関係15団体で構成する「大型車の車輪脱落事故防止対策に係る連絡会」(以下「連絡会」という。)が中心となって、内閣府、警察庁及び環境省の後援並びに独立行政法人自動車技術総合機構、軽自動車検査協会及び独立行政法人自動車事故対策機構の協力のもとに本運動を実施する。

第3 実施期間

本運動は、1年を通して実施するものとするが、特に令和3年9月1日(水)から9月30日(木)までの1ヶ月間を全国統一強化月間とし、これに加え、他のイベントと開催時期を合わせるなど地域の実情や効果の得られる時期等を考慮して各地方運輸局(沖縄総合事務局を含む。以下同じ。)又は各運輸支局(神戸運輸監理部兵庫陸運部及び沖縄総合事務局陸運事務所を含む。以下同じ。)ごとに地方独自強化月間を1ヶ月間設定し、各取り組みを強力に推進する。


第4 重点項目
  1. 全国統一強化月間の重点項目
    1. 点検・整備の必要性や重要性の啓発(女性や10代から30代の若者世代の自動車ユーザーに重点を置く。)
    2. 大型車に関する適切な点検・整備の実施方法についての啓発
    3. 令和3年10月から始まる新点検項目「車載式故障診断装置の診断の結果」の実施についての周知・啓発
  2. 地方独自強化月間の重点項目

    各地方運輸局又は各運輸支局は、上記1の重点項目及びエコ整備(点検・整備によるCO2削減効果をいう。以下同じ。)の啓発を重点項目と定めるほか、地域の実情に応じた地方独自の重点項目を設定するよう努めるものとする。


第5 実施事項

運動の実施にあたっては、自動車ユーザーが点検整備の必要性・重要性を認識し、自動車の保守管理意識の高揚が図られるよう、以下の実施事項に従い効果的な運動を展開するものとする。

その際、新型コロナウイルス感染症の状況に応じ、感染防止対策を図ったうえでの取り組みの実施や取り組みの見直しを行うなどにより、国民の命と健康を守ることを第一に、点検整備の必要性・重要性の認識向上に努めるものとする。

  1. 自動車の点検・整備を推進するための広報・啓発活動
    1. イベント等の開催
      • ① 本省及び協議会は、自動車点検整備推進運動を全国的に盛り上げるため、地域イベントとの連携等を踏まえたイベントを開催する。また、地域イベントの支援のため、広報・啓発ツールの製作・配布やマスメディア(テレビ・新聞を中心。以下同じ。)、ウェブサイト、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下「SNS」という。)等を活用した広報を実施する。
      • ② 各地方運輸局及び各運輸支局等(神戸運輸監理部兵庫陸運部、沖縄総合事務局陸運事務所、自動車検査登録事務所及び沖縄総合事務局陸運事務所の支所を含む。以下同じ。)並びに協議会構成団体の地方組織は、自動車点検整備推進運動が地域の方々に認知してもらえるよう参加・体験・実践型の地域イベントを全国各地で開催する。また、イベントの開催にあたり、マスメディア、ウェブサイト、SNS等による効果のある広報に努め、地域イベントの認知向上を図る。
    2. 総合的な広報・啓発活動の実施
      • ① 本省等(各地方運輸局及び各運輸支局等を含む。以下同じ。)は、協議会及び連絡会と協力し、大型車を含めた自動車ユーザーに対し、ポスター・チラシ等を用いた広報活動を実施する。なお、一般の自動車ユーザーを対象としたポスター・チラシ等については、イベント等に参加した女性や10代から30代の若者世代の自動車ユーザーへ積極的に展開するよう努める。
         また、別紙3の資料等を活用し、大型車の車輪脱落事故、車両火災事故及び車体フレーム腐食による事故防止に向けた確実な点検・整備の実施を啓発する。なお、大型車の車輪脱落事故防止のための啓発については、別途通知する(以下同じ)。
      • ② 本省等並びに協議会及び連絡会構成団体は、各自保有する車両の確実な点検・整備の実施を図る。また、その所属職員に対し、庁舎・営業所等における館内放送、イントラネット等によって、マイカーの点検・整備の励行をするとともに、友人や家族にも所属職員から点検・整備の励行をするよう依頼する。
    3. 講習や無料点検等の実施

      協議会構成団体の地方組織は、点検・整備に関する実技講習や無料点検を実施するとともに、別紙3の資料等を活用し、点検・整備を怠った場合の不具合事例、事故事例及び経済的負担事例等を交えながら点検・整備の必要性や重要性を説明する講習会やマイカー相談等を実施し、自動車ユーザーの保守管理意識の高揚を図る。

    4. 整備不良等に起因する事故等防止の啓発

      各地方運輸局及び各運輸支局等は、協議会及び連絡会構成団体の地方組織の協力を得ながら、整備不良等に起因する大型車の車輪脱落事故、車両火災事故及び車両故障事故を防止するため、整備管理者研修等を通じてこれらの事故の情報を展開するとともに、別紙3の資料等を活用し、適切な点検・整備の励行をする。また、整備管理者研修においては、DPF(黒煙除去フィルタ)等の後処理装置付き車の正しい使用方法についても周知する。

      特に、整備管理者研修等には自家用自動車の整備管理者の自主的な参加を促すよう努めるとともに、大型トラックを保有する運送事業者等が選任する整備管理者に対する研修においては、「大型車の車輪脱落事故防止に係る令和2年度緊急対策」(以下「車輪脱落事故防止緊急対策」という。)に基づく適切なタイヤ交換作業や貸切バス事業者が選任する整備管理者に対する研修においては、「貸切バス予防整備ガイドライン」に基づく整備管理方法について教示する。

    5. 出前講座等の実施

      各地方運輸局及び各運輸支局等は、協議会構成団体の地方組織の協力を得ながら、自動車整備専門学校等に赴き、別紙3の資料等を活用し、日常点検等の実施方法、点検・整備を怠った場合の不具合事例、事故事例及び経済的負担事例等を交えながら点検・整備の必要性や重要性を説明する出前講座を行うよう努める。

      また、本省等は、自動車教習所や運転免許センターに対して、その機関に指導教員として所属する職員へ、学科教本に記載されている点検・整備の必要性や重要性、について、受講生に対し特に強力に指導を行って欲しい旨を伝えるなど、積極的な働きかけを行うよう努める。

  2. 自動車ユーザーに対する調査・指導等
    1. ハガキ等による点検整備実施状況の調査・指導等
      • ① 本省は、前検査を受検した自動車ユーザーに対し、ハガキを用いて定期点検整備の実施を呼びかけるとともに、定期点検整備の実施状況調査を実施する。
         また、各運輸支局等は、前検査を行おうとする事業者等(自家用大型貨物自動車ユーザーを含む。)について、定期点検の実施状況を確認し、確実な定期点検を励行する。
      • ② 各運輸支局等は、不正改造車・迷惑黒煙情報提供窓口に寄せられた情報を基に、該当する車両のユーザーに対しハガキを送付して自主点検を促すとともに、点検・整備の必要性や重要性を啓発する。
    2. 街頭検査等での啓発・指導
      • ① 各地方運輸局及び各運輸支局等は、協議会及び連絡会構成団体の地方組織の協力を得ながら、街頭検査を活用してチラシ等の配布などにより点検・整備の必要性や重要性の啓発を行うとともに、点検整備実施状況を確認し、定期点検整備未実施の自動車ユーザーに対して確実な定期点検整備を励行する。
      • ② 各地方運輸局及び各運輸支局等は、運送事業者に対して、車輪脱落事故防止緊急対策に基づく事故防止対策の徹底を図るための周知・指導を計画的に実施する。
    3. 重点点検の実施
      • ① 本省等は、協議会及び連絡会の協力を得て、大型車について、ホイールの取付け状態や燃料装置、車体フレームの腐食状態等の本省が選定する箇所に係る点検・整備を重点的に実施するよう運送事業者へ要請する。
      • ② 各地方運輸局及び各運輸支局等は、協議会構成団体の地方組織と効果の得られる地域や点検内容等を協議し、次の事項を重点的に実施するよう関係事業者へ要請する。
        • ・ 運送事業者の事業用自動車を対象とし、黒煙濃度の悪化に大きな影響を与える装置(例:エア・クリーナ・エレメント、燃料フィルタ、燃料ポンプ等)の点検・整備を実施する。
        • ・ 整備事業場に入庫した一般整備車両を対象とし、自動車ユーザーの理解を得て実施する黒煙濃度の測定及び黒煙濃度の悪化に大きな影響を与える装置(例:エア・クリーナ・エレメント等)の点検・整備を実施する。
    4. 公用車の定期点検整備実施の徹底

      本省等は、国土交通省内、他省庁及び地方自治体が保有する公用車について、確実な予算確保と執行を含めた定期点検整備実施の徹底が図られるよう要請する。

  3. 地域の実情に応じた広報・啓発活動の企画

    各地方運輸局又は各運輸支局は、地域の実情に応じた地方独自の実施事項を企画するよう努めるものとする。


第6 実施運営
  1. 本省は、各地方運輸局に対して、本運動の実施等について指示するほか、協議会及び連絡会構成団体等に対し、本運動の目的、実施事項等を通知する。
  2. 各地方運輸局又は各運輸支局は、協議会及び連絡会構成団体の地方組織と協議して地域の実情に応じた地方独自強化月間及び実施事項を定め、本運動を積極的に推進するとともに、協議会及び連絡会構成団体の地方組織並びに関係者に対して本運動の実施事項等について通知する。

第7 効果測定
  1. 本省等は、次回の自動車点検整備推進運動の企画・立案に活用するため、協議会の協力を得ながら、イベント参加者に対して全国統一のアンケートを実施する。また、協議会と連携して幅広く点検・整備に対する意識調査を実施するため、インターネットを活用したアンケートも実施する。
  2. 本運動終了後、本省等は、協議会及び連絡会と連携して、以下の効果測定を行い、実施結果を的確に把握することにより、次回以降の運動がより効果的に実施されるよう運動内容の検証に努めるものとする。
    • ① 本運動の関心度について、アンケート調査、ウェブサイト及びSNS閲覧数、マスメディアの掲載数等により実施する。
    • ② 点検・整備に対する意識変化等について、アンケート調査等により実施する。
    • ③ 地方独自に企画した実施事項は、協議会及び連絡会を構成する地方組織と連携して、効果の検証に努める。
  3. 本運動の関心度及び点検・整備に対する意識変化等が分析できるよう、本運動で収集するデータ等を適宜検討する。

第8 報告
  1. 各地方運輸局は、地方独自強化月間及び地方独自実施事項を企画した地方実施細目を取りまとめ、令和3年6月末までに国土交通省自動車局に報告する。
  2. 各地方運輸局及び協議会及び連絡会構成団体は、実施結果を取りまとめ強化月間の翌々月の月末までに(協議会及び連絡会構成団体にあっては最終強化月間の翌々月の月末までに)、国土交通省自動車局整備課に報告する。